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フィリピンでのレストランゲームにおける結論は日々変わっていく

商売をやるって、利益を出すゲームだと思っていた。
利益を出さないというのは、逆にそれも戦略と思っていた。
例えば、スーパーでティッシュ1箱10円とか、タイムセールでもやしが10円とかのアレだ。
その物の赤字分を宣伝費と考えていて、集客して他の商品を売って稼ごうという戦略。

でも、ここインファンタでは、戦略で無く商売を儲ける為にやっている訳では無さそうだったりする。
例えば、バナナキューという、バナナを揚げて砂糖をまぶして、棒にさして売っている商品がある。
ここインファンタでは、バナナが串に2つ刺してあって10ペソで売っている。
マニラならバナナキューの最安値は20ペソと思う。
ここインファンタとマニラとでバナナの値段はほぼ変わらない。
商品がたくさん集まって、時間が経てばダメになるものだから、マニラの方が安くバナナを売っているかもしれない。
バナナキューに使う種類のバナナを普通に買うと1つ5ペソする。
バナナキューには2つバナナが刺さっているので、原価だけで10ペソかかっている。
もちろん、商売でバナナキューを売っている人は、5ペソでバナナを仕入れたりしない。
知り合いなどをツテに1つ4ペソ、もしくは大量に購入して3.5ペソ〜3ペソまで下げた価格でバナナを仕入れる。
ただ、バナナを揚げる油の事や大量にまぶす砂糖の事が考慮されているかは分からない。
そして、仕入れたバナナの10本に1本くらいダメになったバナナが混ざったりしているし、必ず毎日全てが売り切れるわけでは無い。
日本的に考えると、自分の人件費は計算しないにしても、油や砂糖、廃棄分を計算した値付けにして売ろうと考える。
でも、ここインファンタでは敵さんが10ペソで売っていたら、一律で売値の金額は10ペソなのである。
10ペソ以上の値付けをしても確実に売れない。
商品によって値段がほぼ決まっている。

これはバナナキューに限った事では無い。
例えば、ウチの店で売っているソフトドリンク。
仕入れ値は6ペソだ。
売値は10ペソ、この10ペソという数字が出てきた根拠だけど、どこの店も10ペソで売っているからだ。
だけど、コーラの瓶についている蓋には7P(7ペソ)と書いてあるし、スプライトやロイヤルの蓋には8Pと書いてある。


メーカー希望小売価格よりも、何のプレミアもついていないのに高い料金で売るというのも凄いけど、それがインファンタ価格なのだ。
もちろん、フタに書いてある通りの値段で売るのも、それ以下で売るのも自由だ。
でも、周りが10ペソで売っていて、その値段で売れるのだから、安くしてあげる必要も無い。
ジュースは客が衝動で買っている物だから、1ペソ〜2ペソ安く売ったからと言って集客に利用出来るわけでもない。

卵もそう。
1個で買えば売値は6ペソ、4個入りで買えば1個あたりは5ペソ合計20ペソ。
30個だか40個だか入った1シートで買うと1個あたりが4ペソになる。
それを店で調理して提供すると、ゆでタマゴ、フライドエッグは1個10ペソになる。
そうじゃない金額、11ペソで売るなど、1ペソでも高いと、ボッタくられた、あの店に行くのはやめようとなる。

どうも、多くのモノに規定がある。
学生に売る食事は25ペソ、この料理を作るなら、この材料と、この材料が入っていて、これくらいの量であるべきだという、暗黙の規定だ。
自由の国と思っていたフィリピンで、まるで日本文化の様な暗黙の了解があったなんて驚きだ。
私は、外国人だし、インファンタ人では無いので、そんな暗黙の了解を知らない。
だから、マリザさんが計算出来ないバカだと信じて疑わなかったし、今だってそこは揺るがない。
だけども、一概にバカだから、利益が出ていないという訳でも無さそうだという事に気付きだした。
マリザさんだけじゃなく、どういう計算をしても、全然儲からないじゃないかという原価と売値のバランスの商売が溢れている町なのだ。

日本では激安戦争などと言って、牛丼がほぼ原価で売られているらしい。
トッピングの卵だったり、味噌汁だったり、サラダで利益を出していて、牛丼並盛りだけを頼む客は利益がないようだ。

ウチのお店で儲かるのは氷だ。
水道水をビニール袋に入れて凍らせて4ペソで売っている。
かかるのはビニール袋代だけだ。
それと、日本で44ペソ(100円)で買い付けて、こちらで100ペソ(220円)で売っている100円ショップの品。
ただ、雑貨類で商売するには圧倒的な品揃えが無いと、それだけで集客は難しい。
デカイ段ボールのボックスで送っても送料を合わせれば、1個につき50ペソくらいにはなってしまう。
日本の100円ショップで売っている物とは言え、ご丁寧にメイドインチャイナと表記されたモノもたくさんあるので、チャイナ製品ならマニラ・ディビソリアで、似たものが50ペソ以下で売っている。

フィリピンで商売するというだけでも難しいのに、ここインファンタはマニラよりも商売をするのに大変な地域のようだ。
マニラにはこれでもかと煙幕をはっているバーベキュー売りもインファンタの町では、見つけるのがむずかしいほどに数少ないし、フライドチキンやフィッシュボール、チチャロンやバロットも、探さないとみつからない。
数少なくても、客が群がっているふうでもない。
マニラではお祭りの様に屋台が並んでいて、どこだって人が群がっていて、それが普通の光景だった。
私が知っているフィリピンは、マニラだった。
東京だけが日本の全てでは無く、東京と地方とでは文化や価格設定や商売の常識が異なる。
それと同じ様に、マニラがフィリピンの全てじゃなく、マニラはフィリピンの一部でしか無い。
マニラにはマニラの常識や文化があり、地方には地方の常識と文化がある。

って、そんな事を、私は何日もインファンタに滞在して、やっと気付けたりしている。
私は適応するのに時間がかかっている。
色々な情報を収集したり、分析する能力が低すぎる。
何もかも分かっていないのに、自分のコウダロ! コウジャナイカ! コウアルベキダ! が強過ぎて、敵さんの事を全く知らないで戦っていた。
マニラで飲食店を開いた事もないし、成功した事がある訳でもない。
でも、確実にインファンタとマニラは多くが違うわけで、私はインファンタで店をだしたのだから、マニラやフィリピン全土で成功する方法で無く、ここインファンタでだけ勝てればいい。
勝つというか、経費が払えて存続さえ出来ればいい。

そんな中、自分の形、自分の色、そんなのを出そうとばかり考えていた。
保守的なフィリピンの中でも、さらに保守的な田舎に住んでいるのだから、センセーショナルな事をやろうとしても、きっと遠目に見て様子を見られるのがオチだ。
私は自分の性格上、自分が正しいと思うのをやり続けて、信じて貫くというタイプではない。
数字という答えに現れなければ、すぐに見切りをつける。
私は料理人じゃないから、料理へのこだわりなんて無い。
親善大使じゃないので、日本文化を広めたいという気持ちが強いわけでも無い。
ただ、単に経費払って、メシが食えれば、それで十分に成功だ。
なので、きっと、外国人を見かける事の少ない田舎の町なら、店を開いただけで、それなりに目立っているのだろうし、他で売っていない物が置いてあったりするので、他店との差別化はもう十分なのかもしれない。

実際、私はもう料理長では無い。
洗い場さん兼任のヤヤでしかない。
店のスタッフにアレやコレやと指示出来る能力も持ち合わせていない。
それらの状況をふまえた上で私に出来ること、それはきっと私自身が店の売上の作り方を探して、考えて、実践するのでは無い。
幻獣民の皆さんに考えてもらって、試してもらって、答えを見つけてもらおう。
ノンキに生きている幻獣民の皆さんを少しだけ焦らせて、スピードを早めてもらって、チャレンジしてもらって、答えを導き出してもらおう。
そんな考えに今のところ至っている。

私はサッカー観戦が好きなのだけど、店の打開策をサッカーに例えて考えたりしていた。
何年か前に「自分達のサッカー」という言葉が流行っていた。
相手が誰だろうと、強かろうと弱かろうと、どんな状況だろうと、お構いなしに自分達のサッカーを貫くという感じだった。
「自分達のサッカー」が世界にどこまで通用するのかを知りたがっていた。
だけど「自分達のサッカー」の正体は、当時世界を魅了したスペイン・バルセロナの模倣だった。
バルセロナに所属する選手がいるわけでも無く、バルセロナの指導者が来たわけでも無い。
バルセロナのサッカーが美しかったから、モノマネしただけだった。
モノマネの完成度は低く、「自分達のサッカー」をさせてもらえない格上には、何も出来なかった。

私は自分が作りたいモノを作り、ウマイと言わせてやりたかった。
だけど、見向きもされず、相手にしてもらえなかった。
「自分達のサッカー」をさせてもらえなかった時に、打つ手を持っていなかったのと同じだった。

監督をどこの国から誰を引っ張ってきても、結局戦う選手は日本人なわけだ。
外国の監督はこれまで日本人が知らなかったアイデアや引き出しや方法を教えてくれるだけで、結局は答えは日本人が自ら見つけ出さなければいけない。
うちの店も、私がフィリピン人で無い以上、私が張り切って戦っても仕方がない。
戦うのは幻獣民の皆さんだ。
ここインファンタで私が戦ったり、戦い方や答えを教えるのでは無く、幻獣民が自ら導き出さなければいけない。
私の役目は、そこに異国のエッセンスを加える程度で、あとは幻獣民が自分達で何とかするもんなのだろう。

土曜、日曜、月曜と3連休のフィリピンで、客が全く来ないと知っていいる日曜日の今日はお休みして考えていた事です。


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ひろぞー様 未公開コメントにて、お誘い頂きありがとうございます。
お誘い頂いたら、ホイホイと出向いて行きたい気持ちもあるのですが、連絡先など何も分からないと、検討する事も出来ません。
非公開コメントですと、お返事出来ないですし、メアドなども表記されないので、ブログ内に記載させて頂きました。
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コメント

No title

日本との決定的な違いは仕入れのシステムですね。サリサリはスーパーの店頭で買った菓子やコーヒーに1~2ペソ位乗っけて自分の店で売るので、問屋から卸値仕入れではないんですね。これが成り立つのも理解し難い不思議な世界です。

今はLRTもカードになりましたが、以前はコインでした。1枚10ペソなんですが駅によっては物凄い並ぶので、目の前のサリサリで売ってる12ペソのLRTのコインが飛ぶように売れます。12ペソで売ってLRTからクレームが来ないのかと不思議でしたが、聞いて見ると飴を2個付けて12ペソで売ってるんです!コインはLRTで10ペソで買ってるので利益無し。飴を売るために土人なりに頭を使ってるんですね。

Re: No title

>joseph様 コメありです。なるほど、素早くコインがもらえるのが理由で飴を買っているんでしょうから、飴1個でも良さそうですが、飴は1つペソだろというのは揺らがないんですねw

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